第1ハウス(1室)の解説【随時更新中】

投稿日:2022年5月30日 | 最終更新日:2024年9月28日

アセンダント(以下ASC)から始まるハウス。「本人の室」「生命の室」と呼ばれ、個人の力そのものの特徴を表し、最も重要視されているハウスである。基本的な運命や、人生をどう生きるかを占うことができる。第1ハウスの始まりの境界線(カスプ)=ASCである。ASCは外見や体質・生まれつきの資質の他に、第1ハウスの象徴である行動パターンを読み取れるため、第1ハウスを解読する際の大事なポイントとなる。このハウスを解読する時はまずASCを読むと良いだろう。
外見・体質・行動パターンを占う場合はASCを読み、基本的運命や人生に対する姿勢などの個としての存在の押し出し方を読むならASCに加えて第1ハウス全体を読むイメージを持つと良い。
このページでは第1ハウスそのものの象徴である、基本的な運命、人生に対する姿勢、個としての存在の押し出し方について解説する。
ASCについては以下の記事を参照。

第1ハウスで占えること

  • 外見の特徴や雰囲気
  • 個人の力の打ち出し方
  • 行動の特徴
  • 個としての主張の強さ
  • 自分の存在の押し出し方

第1ハウスの読み方

ASCを読む

・サインに該当する星座は何か?→外見や雰囲気、行動パターンの特徴がわかる
 詳しくは【男女共通】アセンダント(ASC)を12星座ごとに解説|外見と行動パターンを占うのページを参照。
・サインの支配星がどこにあるか?→生まれつきの資質がどのように発展しようとしているか方向性がわかる
・サビアンシンボル→サインから読んだ行動パターンをより精密に占う場合に読むと良い

②サインを読む

・サインの星座→個人の力の出し方の特徴を大まかに読み取る
 詳しくは【男女共通】アセンダント(ASC)を12星座ごとに解説|外見と行動パターンを占うのページを参照。
・カスプの度数→個人の力の出し方の強弱を読み取る
・カスプの度数のサビアンシンボル→具体的に個人の力の出し方のイメージを掴みたい場合に読むと良い

・牡羊座

・牡牛座

・双子座

・蟹座

第1ハウスのサインが蟹座の場合、個人の力を打ち出す力は弱まる。なぜなら蟹座は集団に帰属する(馴染む)性質を持ち、個人の力を打ち出す力と相反するため。個人の力の押し出しを控えるあまり、周囲には無難な生き方を選択しているように映ったり、個性を活かして動こうとしないことに疑問を抱かれることもある。個として自分を押し出す生き方に迷いを抱きやすい面はあるが、その反面、普遍的な生き方をしたり、集団に吸収される生き方を望んでいるということなので決して凶というわけではない。太陽星座が蟹座の場合はさらにその傾向が強まる。
また、守護星のがどのハウスに入っているかによって、どのような時に上記の傾向が発揮されやすいか読み取れる。例えば月が12ハウスに入っている場合、12ハウスは隠された場所や精神世界を表すため、実際に生きている実務の世界よりも水面下の世界や精神世界に吸収される生き方を望む。この配置の人で、仕事を辞めて日本を離れて瞑想生活を送るようになったという例もある。(参考:「完全マスター西洋占星術/松村 潔」)

・獅子座

第1ハウスのサインが獅子座の場合、個人の力を打ち出す力はとても強力になる。獅子座は個性の承認欲求や自己表現欲求を表すサインのため、自分を押し出す力が生き様そのものとなって表れる。第1ハウスのカスプが獅子座の初期度数にある場合、この傾向がより強まり、人を押し除けて自分を押し出したり、がむしゃらに自分のやりたいことを主張する。
また、守護星の太陽がどのハウスに入っているかによって、どのような時に上記の傾向が発揮されやすいか読み取れる。例えば太陽が2ハウスに入っている場合、2ハウスは物質的豊かさや所得を表すため、自分を豊かにするために自分を押し出していくことになる。自分が豊かになるための衝動なので、人に分け与えることはない。お金を稼ぎ、自分を豊かにすることが人生の目的となる。「完全マスター西洋占星術/松村 潔」によると、とある団体の主催者の例が挙げられている。

・乙女座

・天秤座

・蠍座

・射手座

・山羊座

・水瓶座

・魚座

③第1ハウス内の天体を読む

天体が入っていない場合は第1ハウスのサインの守護星で代用可能。(天体が入っているより、やや弱い影響となる)
天体が入っているなら天体を優先で読み、サインの守護星は補助として読むと良い。

【守護星の調べ方】
第1ハウスの始まりの境界線(カスプ)が通っている星座を調べる。↓で星座ごとの守護星を確認して、該当する天体の項目を参照。

参考【守護星一覧】

星座守護星副守護星
牡羊座火星
牡牛座金星
双子座水星
蟹座
獅子座太陽
乙女座水星
天秤座金星
蠍座冥王星火星
射手座木星
山羊座土星
水瓶座天王星土星
魚座海王星木星

・第1ハウスの太陽

日の出直前〜日の出の時刻に産まれた場合の配置となる。太陽のあるサインの分野で先進的な立場になりやすい。
体力と知力が強化される。自信が強い。度量が大きい。強いエゴを持つ。野心的。高名になる。高評価を受ける。権力を得たい願望が強力。唯我独尊な人生。自分に対する期待が大きい。自己依存症になる。強い自己主張により、自分がどのような人物か他人に印象付けるのに長けている。若いうちに人生が開ける。対外的に活躍しようとする。主導的な立場になりやすい。組織のトップや指導する立場だと満足する。進んでリーダーになる。自主性が過剰に強くなるため他人に無関心。プライドが高い。目的意識がハッキリしている。反応が機敏。瞬発力がある。トラブルが起きても立て直しが早い。自己依存の傾向が強いため、エネルギーの消耗が激しい。無謀な行動を取りがち。見切り発車をして大失敗をすることもある。失敗を繰り返して自分の限界を知るタイプ。

●10ハウスに吉星があり、さらに太陽が他の天体と吉座相を形成している場合:独立や事業で成功する幸運のホロスコープ。若いうちに成功を収める。世間に自分の実力を認めさせることができる。困難を克服する力がある。ピンチを乗り越える能力がある。

●太陽が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:何かを始めるときに信念や自信を失いがち。もしくは自信や信念が無く、何も始められない。後悔が多い傾向。

・第1ハウスの月

身近な人の感情を敏感に読み取る力が強化される。そしてその読み取った感情をすぐさま放出する。これは第1ハウスの「個としての主張」による影響。他人が口にしない感情や無意識の感情を代弁する立場になったり、場の雰囲気を敏感に読み取れる人物となる。
雰囲気を作るのが上手で周囲に可愛がられる存在。親しまれやすい。人気者になりやすい。大衆に馴染みやすい。大衆を相手にする仕事や、サービス業、商売に適性があり成功しやすい。感受性豊か。言葉よりも感情で表現する。感情が顔に出やすい。感情のコントロールが利きにくいため、思ったことをそのまま口に出す面も。敏感。空想力がある。内気。平和な人格。変化が好き。環境を変えたがる。新しいものが好き。新しい活動を好む。常に新鮮な気持ちを持っていたい。変転の多い人生ゆえ、波乱が多い数奇な運命を辿りやすい。
は「母親」を表すため、母親の人格の影響を受けやすかったり母親の人生をなぞるような人生設計になることもある。親しい人の影響をモロに受けやすく、無意識に仕草が移ったり真似をする場合も。模倣をすることで人生の変化が大きくなる傾向。関わる人が変わる度に自身の生き方も変わっていく。

●女性の場合:外見を美しくさせることや、美しいものに囲まれているなど、「美」が幸福の重要な条件になる傾向

●男性の場合:女性に大事に扱われる。女性から尊重される。結婚すると配偶者の影響を強く受ける。

●月が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:気分が停滞することが多くなる。気の進まないことが起こりやすい運命。

・第1ハウスの水星

鋭敏。判断が素早い。頭が切れる。物事の理解が早い。優秀な知性。若々しい外見。年齢よりも若く見える。落ち着きがないタイプも多い。キビキビしている。弁舌が明快。爽やかなコミュニケーション。話すときはよく質問をする。何かを調べたり、研究するのが好き。発明の才能がある。知識やアイデアを活かした仕事に適性。精神的分野にも向いている。実利的なタイプも多い。実利的なタイプの場合は商才があるので、商人や営業など物を売る仕事に向く。

水星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:詭弁が多くなる。人を欺こうとする。策略が増える。それが災いし、信頼できる人物になりにくい。人から信頼されにくい。

・第1ハウスの金星

美人・美形になる。もしくは人から好かれやすい体質。魅力的な人物となる。輝く存在となる。愛され体質。異性に愛されやすい。人から援助を受けやすい。人から助けてもらえる。素直な性格。音楽や芸術を愛する。愛に満ちた人生。娯楽に傾倒しやすい。人を楽しませることが好き。穏やかな生活を求める。平等に接する。公正な精神。交友関係を大事にする。社交性がある。

金星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:浮気性。道徳に反することをしやすい。モラルのない行動によりトラブルを起こして堕落していく。

・第1ハウスの火星

積極的で精力的。活動力がある。勇気がある。勇敢。正義感が強い。困難な道でも果敢に進んでいく。自己成長のために困難な道を選ぶ。好んで困難に立ち向かう。リスクに怯まず挑戦する。危険な道であっても進む勇気がある。熱心に取り組む。激務に耐えられる体力がある。競争心が強い。企業家精神がある。積極的にビジネスに取り組む。独立心がある。常識にとらわれない自由な発想力。自分の頑張りが成果に直結するようなビジネスで成功しやすい。人生の早い段階で頭角を現す。
反抗心がある。自分の正義を信じていて、意に反する人を強く非難する傾向。正義感の強さが人を傷つけることも。闘争的。闘争心が行き過ぎるとトラブルに発展するので注意。克己心を養うことが成功につながる。

火星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:不慮の事故に巻き込まれやすい。突然の災難が起こりやすい。トラブル体質。

・第1ハウスの木星

木星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:何事もやりすぎる傾向。行動に欠陥が多い。

・第1ハウスの土星

土星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:利己的な面が強まる。名誉と利益ばかりを追い求める。その性格が災いし、人望を失う。人や社会から信用してもらうことが難しくなる。

・第1ハウスの天王星

天王星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:型破りの性格が災いしやすい。孤立してしまう。

・第1ハウスの海王星

海王星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:心身の消耗が大きい傾向。自分自身がカラッポになりやすい。虚しさを感じやすい。人生がどうでも良くなり、放浪人生を送ることもある。

・第1ハウスの冥王星

冥王星が他の天体と凶座相(90度・180度)を形成している:冷酷な面が強まる。冷酷無残。思いやりがない。冷たい。敵とみなした人を潰そうとするか、自分に矛先が向かって自滅的行為に及ぶ。

・第1ハウスのドラゴンヘッド

人を従えさせたい願望がある。組織作りに向く。主導権を握りやすい。みんなで同じ目標を掲げて進めていく力がある。

・第1ハウスのドラゴンテイル

・第1ハウスのパートオブフォーチュン